[菓遊庵:今月のお菓子]和菓子の未来~伝統×革新~ 4月
「和菓子で季節を愉しむ心を大切に」人と時代と地域をつなぐ菓遊庵。その土地土地の文化を受け継ぎ、古くから愛されてきた伝統銘菓の良さを未来に繋いでいきたい。そんな思いから今回の企画が生まれました。各地の伝統銘菓を現代の技でアレンジしたお菓子と、その原点の銘菓を同時にご紹介します。伝統から未来への進化をお楽しみください。
WEB販売期間:2022年3月25日(金)午前10時~4月25日(月)午前10時
※Part1の商品は2022年4月10日(日)午前10時まで
店頭販売期間:2022年4月1日(金)~4月30日(土)
Part1:2022年4月1日(金)~4月15日(金)
Part2:2022年4月16日(土)~4月30日(土)
日本橋三越本店・銀座三越・札幌三越・仙台三越・名古屋栄三越・星ヶ丘三越・広島三越・高松三越・福岡三越・新潟伊勢丹
※営業日、営業時間は店舗によって異なります。係員にお問い合わせください。
Part1:2022年4月1日(金)~4月15日(金)
島根<彩雲堂>
丁寧に水挽きされた米粉を使い、歯切れのよい求肥に仕上げるため、銅釜で炊き上げてから1週間以上熟成。寒梅粉に砂糖を合わせ特徴的な緑色の衣は一つひとつ職人が手作業でまぶしています。(写真:左)
不味公の没後200年に際し御用座「面高屋」に残る蓬(よもぎ)を用いた製法記述をもとに再現した「復刻若草」。(写真:右)
三重<深川屋睦奥大掾>
忍びの隠れ蓑として誕生した<深川屋>は、朝廷や諸大名からの注文を受け、関の戸を届けることで諜報活動をしていたと伝わる。小豆のこし餡を求肥で包み、阿波の和三盆でまぶした餅菓子。(写真:左)
こだわりの豆をヨーロピアンローストで焙煎し、8時間かけて抽出した水出し珈琲を使い和三盆に湿らせて関の戸のお餅菓子にまぶしました。芳醇な香りと渋みが漉し餡の和のテイストと融合したお餅菓子。(写真:右)
北海道<五勝手屋本舗>
北海道産の「金時豆」を主原料とし、一日かけてじっくりと練り上げる味わいの羊かんです。現存する【糸式羊かん】の最古参で、糸で切る流儀もお楽しみください。お茶請けにも、ウィスキーやスコッチにもよく合います。(写真:左)
乾燥させた無花果の中に羊かんを詰めて、元の佇まいを蘇らせたお菓子です(写真:右)。
愛知<きよめ餅総本家>
創業前に熱田神宮には名物がなかったので名物を作ろうということできよめ餅は誕生しました。柔らかく歯切れのいい羽二重餅になめらかなこしあんを包みました。創業当時からの味を今も続けている伝統銘菓です。(写真:左)
昭和34年頃まで販売していたきよめぱんを復活させたいと思い、今の形で作りました。しっとりモチモチな生地に粒あんを入れ食べやすいサイズで「きよめぱん」の名前を復活させました。(写真:右)
三重<平治煎餅本店>
阿漕平治の忘れ笠をかたどった立体成形の小麦せんべいです。材料は小麦粉・鶏卵・砂糖のみを使用、昔懐かしい優しい風味の煎餅です。(写真:左)
塗る・練りこむなどの製法を用いず、せんべい内の空洞部分にチョコレートをしみ込ませることにより、チョコレートとせんべい両方の味と食感を残すことに成功した新しい風味の煎餅です。(写真:右)
Part2:2022年4月16日(土)~4月30日(土)
岐阜<田中屋せんべい総本家>
糀から自家製の特製味噌を使用し、一枚一枚手焼きで焼き上げる伝統の味。みそ入せんべいの特徴である表面の「つや」は、焼く前の型に幾枚もの薄い油の層を作る「つや付け」と呼ばれる熟練を要する技によって生まれます。材料に卵を使用しておりませんので、堅い独特の歯ごたえが特徴です。(写真:左)
150余年の伝統を持つ「みそ入大垣せんべい」にキャラメルペーストを塗って、ゲランドの粗塩をひとふり、その上から粉糖をふってオーブンでキャラメリゼした「まつほ」。 藻塩のアクセントに身を焦がすキャラメルの甘さとほろ苦さがみそせんべいと絶妙に調和します。夕凪のように艶やかでなめらかな水面の深い色合いもお楽しみください。(写真:右)
山形<乃し梅本舗佐藤屋>
江戸期の山形の薬に由来した<佐藤屋>の銘菓「乃し梅」。完熟した梅をすりつぶし、砂糖・水飴・寒天と混ぜ合わせて煮詰め、ガラスを張った木枠に流し込んだものを、2日ほど乾燥させてつくる製法は、明治初期に今の形に完成。(写真:左)
佐藤屋伝統の完熟梅の羊羹を黄身餡で巻き上げ、窯で香ばしく焼き上げました。香ばしさと爽やかな酸味の意外な取合せがクセになる味わいです。(写真:右)
富山<大野屋>
長年培ってきた菓子木型による伝統の技術を使い作り続けてきた和三盆糖の落雁です。形は松竹梅や結びなど、縁起の良い形を詰め合わせました。(写真:左)
<大野屋>が歴史の中で使ってきた木型と培った技、和菓子の季節や行事に合わせ生まれた美しい造形、高岡文化の新旧を織り交ぜたラムネ菓子です。日本の四季を彩る花々、桜・梅・紫陽花・朝顔・撫子・桔梗・菖蒲・牡丹・楓・菊を丁寧に形作りました。ほんのり甘酸っぱいいちごの香りが口いっぱいに広がります。(写真:右)
三重<柳屋奉善>
銘菓『老伴(おいのとも)』は飛騨高山産の米を使った“最中(もなか)”に、日の丸を摸した“紅羊羹(べにようかん)”を流した和菓子です。初代 市兵衛(善貞)が、習字の硯石として使っていた古い瓦の紋様部に、粉の生地を押し当てその紋様が刻まれた菓子を作ったのが『老伴(おいのとも)』の起源とされております。(写真:左)
銘菓『老伴(おいのとも)』の最中(もなか)の皮をタルト生地に見立て、そこにベイクドチーズケーキの生地を流して焼いた和菓子です。ベイクドチーズケーキの生地に米粉を使い、グルテンフリーのお菓子にしました。(写真:右)
埼玉<龜屋>
昭和初期、五代目当主山崎 嘉七が考案し、工夫を重ねて作り上げた芋菓子です。さつま芋を薄く切ってごまをつけ、鉄板ではさんで焼き、糖蜜をつけた芋せんべいです。(写真:左)
さつま芋専門店の<oimo café>とのコラボーレーションで誕生した、さつま芋の羊羹です。栗より美味い十三里と呼ばれたかわごえ芋を、そのまま羊羹にしました。さつま芋好きにおすすめの逸品です。(写真:右)