「睡眠環境」のお悩みをサポート 〜羽毛ふとん編〜
いまさら聞けない羽毛ふとんのエトセトラ

「眠れない」をサポート 〜羽毛ふとん編〜
いまさら聞けない羽毛ふとんのエトセトラ

朝晩の冷え込みを感じる今日この頃、羽毛ふとんが活躍する季節ですね。冬は、睡眠中に寒くて起きてしまったり、逆に暖房のせいで汗をかいてしまったり、といった睡眠のお悩みから羽毛ふとんを購入したいと考える方が多いようです。そこで今回は、三越伊勢丹で寝具を担当する仲 健太郎と清水 理絵に羽毛ふとんについて聞いてみました。お選びになる際の参考になさってください。

 

── 基本的な質問ですが、羽毛ふとんの良さって何ですか?

羽毛ふとんの良さ

清水:そもそも、掛ふとんの役割は、身体から出る熱を逃さずに体温を保ち、寝返りをうっても身体をやさしく包み込むことなんですよね。羽毛ふとんは、ほかの素材に比べて大変軽いので、ふんわり包み込まれる寝心地です。空気をたっぷり含むため保温性が高く、しかも放湿性にも優れているので、ふとんの中を快適な環境に保ってくれる点も魅力です。

── 羽毛ふとんの種類ってどんなものがあるのでしょうか?

ー羽毛ふとんの種類ってどんなものがあるのでしょうか?

仲:ふとんの中に詰められている羽毛の容量によって大きく3つに分かれます。例えばシングルサイズのふとんを基準にすると約1.0~1.2kgの羽毛が入った冬用のふとんを「冬掛け」、約0.6~0.8kg入りのものは「合掛け」といって、おもに季節の変わり目用ですが、暖冬の年などは冬でも使用される方もいらっしゃいます。また約0.2~0.4kg入りの「肌掛け」は、季節が変わる春から夏、夏から秋にちょうど良い厚さです。羽毛といったら冬というイメージですが、厚手と薄手を使い分けることで、四季を通して活躍するんですよ。

── 羽毛(ダウン)の種類もいろいろあるようですが?

── 羽毛(ダウン)の種類もいろいろあるようですが?

清水:一般的に羽毛ふとんに使用されるダウンは、「ダック(アヒル)」と体の大きい「グース(ガチョウ)」、さらに大きな「マザーグース(ガチョウの親鳥)」の3つに分かれますね。体が大きいほどダウンボール(ひとつひとつのダウン)のサイズも大きくなり、その分多くの空気を含むので暖かさに影響します。また羽毛の産地もお選びいただく際の基準のひとつです。寒暖の差が激しい地域で育った鳥ほど良質な羽毛になるといわれています。

── ひと口にダウンといってもさまざまな種類があることに驚きました。今までダウンの混率は意識していましたが、種類や産地によって、保温性や価格帯も変わってくるということですね。

── お手入れについて、おすすめの方法はありますか?

ーお手入れについて、おすすめの方法はありますか?

清水:お客さまから、よくご質問いただくのは「干し方」についてですね。月に1~2回、片面1時間ずつを天気のよい日に干し、湿気を逃がすようにすると良いでしょう。空気が乾燥している午前10時から午後2時の時間帯がおすすめです。なるべく風通しの良い日陰に干すのが良いのですが、日なたに干す場合はふとんカバーをつけて干すことを推奨します。羽毛ふとんの生地は、繊細なので日に焼けてしまうおそれがあるからです。快晴な日に、ここぞとばかりに長時間干すと変色してしまう場合があるため注意が必要です。

仲:また、注意したい点として、中身の羽毛が突き出た際は、引き抜いたりせず、なるべく押し込んでいただきたいです。つい抜きたくなりますが、そうしてしまうと穴が広がって、次から次へと羽毛が出てきてしまうことがあるんです。

清水:もう一つ、汚れの落とし方についても注意が必要です。薄手のふとんの中には、ご自宅で水洗い可能な商品もあるのですが、厚手の羽毛ふとんは基本的には洗えないということを覚えておいてください。汚れてしまった部分は、濡れたタオルや布で拭き取ったり、つまみ洗いなどをした後に十分に乾燥させる方法がおすすめです。

── 最後に、今年イチ押しの羽毛ふとんを教えてください。

ー最後に、今年イチ押しの羽毛ふとんを教えてください。

清水:今回ご紹介する羽毛ふとんのポイントは3つ。
①世界的な羽毛の産地、ポーランド産のグースをたっぷり使用。
②ふとんの側生地にコットンを使用。天然素材の肌触りでさらに快眠。
③寝具メーカー〈西川〉の国内工場で生産。羽毛をふっくらさせる独自のフレッシュアップ加工。
それぞれ高評価のポイントがありますが、お客さまのライフスタイルやお好みに合わせてセレクトしてみてください。

仲:伊勢丹新宿店で人気の羽毛ふとんは、10〜20万円の価格帯です。この価格だけを聞くと驚く方もいらっしゃると思いますが、永く使うものですし、人生の3分の1は睡眠時間とも言われています。良質な羽毛ふとんとの出会いで日々が豊かになるといいですよね。

 

 

 
 
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仲 健太郎
仲 健太郎
ライフデザイングループ マーチャンダイザー
寝具に携わること10年以上。既成概念に囚われず、科学館レベルのホームプラネタリウムやたわしのような枕、うどんのような布団の提案など、あらゆる角度から眠りの楽しさを追求している。座右の銘はセレンディピティ。
※掲載日時点の情報で現職ではありません
清水 理絵
清水 理絵
ライフデザイングループ スーパーバイザー
2年間の婦人服での販売を経て、入社3年目から一貫してライフスタイル領域のバイイングや売場責任者として携わる。現職のベッドバスのほか、食器・キッチン・家具・インテリアコーディネートなど5階フロアのほぼすべての領域を経験。インテリアコーディネーターの資格も保有。まずは自分で買って試す!が信条で、自宅は三越伊勢丹で購入したあれこれで溢れかえっています。
 

※価格はすべて税込です。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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