【フランス展 2023】フランスから届いた、刺繍デザイナー レア・スタンサルのお気に入り

【フランス展 2023】フランスから届いた、刺繍デザイナー レア・スタンサルのお気に入りのメインビジュアル

今のフランス手芸界の大きな流れを作り、単に手芸家という呼び名にはとどまらず「アーティスト」「スター」などと自国フランスで呼ばれるレア・スタンサルさん。独自のスタイルを生み出した背景とカラフルでイマジネーションあふれるライフスタイルをご紹介します。

刺繍デザイナー レア・スタンサルさんの画像

長年ニットデザイナーとして働いた後、パッチワークと刺繍を独自のセンスで融合させたスタイルで、フランス手芸界に大きな影響をもたらしたレアさん。このスタイルに行き着くまでは?

レア・スタンサルさん(以下敬称略):まずニットデザイナーとして働いた経験からさまざまな糸に出会いました。これはたくさんの知識や経験を与えてくれました。そして基本となる伝統的な刺繍をしっかり学び、そのさまざまな手法を身につけました。パッチワークにも出会いました。このすべての経験が自分らしい今のスタイルのクリエーションに結びついています。
仕上がったものを見ると手が込んでそうに見えますが、実際はその反対なんです。どなたにも難しい技術なしで簡単にできる、それがレア・スタンサルの特徴です。そして目指すは子どもの手、糸目を揃えたりしません。気の向くままに自由に刺します。

アトリエ入り口の画像
レア・スタンサルさんのアトリエ入り口

独創的な色使いとデザインのインスピレーションの源は

レア:もともと装飾美術を学び、アートに興味があります。読書も大好きです。何冊も出版した書籍は単に手芸の作品集や作り方のテキストではありません。それぞれにストーリーも書きました。詩を書くのも大好きです。そうしてできた作品は身近な手芸でありながらアーティスティックな一面も持ちます。もちろん、花・動物・森など自然からもインスピレーションを得ます。

レアさんのお庭のバラの画像
レアさん宅のお庭に咲くたくさんのバラ

想像通り、インテリアも楽しんでおられますね!

レア:私は古い物が大好きなので、あちこちに長い年月でコレクションしたものが置いてあります。蚤の市にもよく行きます。古い布を買うだけでなく、アクセサリー、ほかに古いおもちゃなんかも買います。壁や椅子に掛けている作品の中にもそうして見つけた布などの材料が役立っています。それから食器などもヴィンテージのものを普段に使っています。

レアさんのお部屋の画像
画家だったご主人の画、ご自分の作品、ヴィンテージ雑貨など、好きなものでいっぱいのリビング

普段の生活にもレアさんらしい何かがあるでしょうか?

レア:服を買う時は生地にこだわったりします。良い生地を選びますが皆さまとは少し意味が違うかも。「刺繍しやすい」と言う意味で良い生地なんです。そのまま着ないで買った服に刺繍したりする事が多いので。
それからキッチンに立つ時間が長いです。それも皆さまと理由が違うかも。実は布や糸をキッチンで手染めするためなんです。キットの中の糸や販売している糸は、ほとんど自分で手染めしています。少量ずつていねいに染め、その時々の気分で色が変わるレアズキッチンで染めた糸や布を日本にお届けしています。キッチンでの手染めは私の大好きな時間です。

キッチンで手染めするしているレアさんの様子画像
キッチンで手染めをしているレアさんの様子

フランス展 2023にメッセージを!

フランス展 2023ではフランスの小さなアトリエで少しずつ心を込めて準備した、キット・糸・布、そして1点ものの作品などをご覧いただけます。フランス語ができなくても見るだけで楽しい写真集のような書籍も販売します。今は直接の交流もなかなかできませんが、お客さまというより、レアの仲間、という風に皆さまの事を考えています。会場が皆さまの笑顔でいっぱいになることをフランスから願っています。
※フランス展 2023に、本人の来場はございません。

レアさん、素敵なお話をありがとうございました。
フランス展 2023では、レアさんのオリジナル作品や手芸キットを取り揃えてご紹介いたします。お気に入りとの出会いを探しに、遊びにいらしてください。

フランス展 2023

□Part1 2023年9月27日(水)~10月2日(月) [最終日午後6時終了]
□Part2 2023年10月4日(水)~10月9日(月・祝) [最終日午後6時終了]
□日本橋三越本店 本館7階 催物会場

※<レア・スタンサル>は、フランス展 2023 Part1・2に出店いたします。
※掲載情報につきましては、諸般の事情により予告なく変更・中止させていただく場合がございます。予めご了承ください。

レア・スタンサルさん
レア・スタンサル
メ・ド・ペニジェンの装飾美術学校で学んだ後、20年以上にわたってファッション雑誌やプレタポルテ界でニットデザイナーとして活躍。1990年にパッチワークと出会い、情熱を傾けるようになる。以後パッチワークと刺繍を融合させた独自の表現スタイルを確立し、独創性に満ちた作品を生み出している。