「涼みにきてね」ペンギンや金魚に和む、
伊勢丹新宿店と日本橋三越本店の
アート展での見どころ

「涼みにきてね」ペンギンや金魚に和む、伊勢丹新宿店と日本橋三越本店のアート展の見どころの画像

重要無形文化財から新進気鋭のアーティストの作品まで、一年を通じてさまざまな展覧会を開催している三越伊勢丹。なかでも生き物をモチーフにした作品は絵画や立体作品、陶芸などジャンルを問わず人気です。作品展を開催するとファンからも、初めてのお客さまからも「独特の表情が可愛い」、「動きにリアリティがある」という声をいただくのが陶芸彫刻作家の吉島信広さんと、ガラス作家の下田顕生さん。おふたりとも夏のアート展ではおなじみとなっている作家です。モチーフが同じでも完全に同じ表情は存在しない、まさに一期一会のアートワークを2022年もご覧ください。

神獣や動物などをアクロバティックに表現する
吉島信広さん

吉島信広さんが手がけるのは陶土を3回焼成した陶芸彫刻の立体アートワークで、型による量産ではなく一点ずつ仕上げていくすべてがオンリーワンの作品です。作品展では通りすがりに思わず足を止めてしまう、手にとってしまうお客さまが多く、釉薬のポップな色合いとオリジナリティあふれる造形性が好評。作家自身が漫画やアニメなどのサブカルチャー好きということから、作品はどこかフィギュアを思わせ若い世代からも注目を集めています。

吉島信広

代表的な作品は西洋の鎧を思わせる
「甲冑シリーズ」

精巧に作られたマスクは開閉式という、ギミックにもこだわりが感じられる「甲冑シリーズ」は、吉島さんの代表的な作品のひとつ。愛らしさとクール、そんな相反するような表情が楽しめるのが作品の醍醐味です。ペンギンは二十歳の時に初めて水族館で間近に触れたそうで、その時の可愛らしい表情や動作に感動し、現在も制作欲を掻き立てられるという吉島さんにとって大切なモチーフとなっています。

吉島信広

吉島信広「ヘルメットペンギン」 1点限り 253,000円
(陶土・金彩・銀彩・柿渋/幅26×奥行17×高さ32cm)

吉島信広 立体作品展−燦爛百獣−
□7月13日(水)〜7月19日(火) 最終日午後6時終了
□伊勢丹新宿店 本館6階 アートギャラリー

繊細さと躍動感の美しいバランスに魅了される
下田顕生さん

下田顕生さんの作品展は夏の時期が恒例で、2022年で6年連続。日本橋三越本店でこれまで作品展を複数回開催された作家さんはいらっしゃいますが、構想や製作に時間を費やす必要があるアート作品だけに、毎年開催というのはちょっと珍しいケースです。吹きガラスの技法から生まれる金魚や鯉、カエルなどは眺めるだけでも涼しげで、夏の作品展を待ちわびる日本橋三越本店のファンのために今年も約70点が展示販売されます。

下田顕生

水中をスイスイと泳いでいるかのような
リアリティあふれる金魚

ガラス作品だからこそ表現できる透明感や曲線をいかした「金魚」が、下田さんの代表作。すべてが一点物なので同じように見えても表情や尾ヒレの動作、色合いも微妙に異なります。そのためにお客さまも一つひとつを見くらべて、時間をかけて選ばれています。まるで生きているかのようなリアリティのある作品は「愛でる」という表現がぴったりです。

下田顕生

下田顕生「金魚」(ガラス)
A.土佐錦 57,200円(幅15×奥行16×高さ9.5cm)
B.黄金琉金 57,200円(幅13×奥行9.5×高さ10.3cm)
C.琉金 51,700円(幅14.5×奥行9.5×高さ11.4cm)
D.幻想琉金 51,700円(幅12.5×奥行8×高さ10.7cm)
E.幻想琉金 51,700円(幅14×奥行10×高さ12.2cm)

下田顕生ガラス展 悠游
□7月6日(水)〜7月19日(火)
□日本橋三越本店 本館6階 美術工芸サロン

※価格はすべて税込です。
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