
アートに造詣の深いお客さまが訪れることから、一年を通じてさまざまな美術展を開催している日本橋三越本店。なかには企画コンセプトから立案し、三越と縁のある作家の方々にご協力いただいている他では見られないユニークな展覧会も開催されています。三越美術部の工芸部門の顔として活躍していた社員が16年前に企画した「一軸一碗」もそのひとつです。陶芸を本職とする作家が茶碗と同時に書や画も出展するという独自性は、さまざまな美術ファンから好評を得ています。
作家が持つ感性の幅広さや
意外な一面を感じてほしい
「一軸一碗」に出展される現存作家の方々はすべて陶芸家です。展覧会のために新作茶碗だけでなく、同時に書や画も依頼しています。これは「作家が持つ感性の幅広さや意外な一面を感じてほしい」というのが「一軸一碗」の企画主旨だからです。当然、書や画までも得意とする陶芸家ばかりではなく、初めて書かれる方もいらっしゃいます。ですが、完成した作品には苦労の跡が滲み出ていることもあり、それを目にする楽しさもあります。

※写真は2021年の「一軸一碗」の会場風景です。
エンターテインメントにもつながる
陶芸作家の新境地
出展作家はこれまでに日本橋三越本店で個展を開催されたことがあり、美術好きのお客さまにとってはなじみのある方ばかりです。そのため「陶芸作品のファンでしたが、書や画も芸術性が高くて好きになりました」、「陶芸とはひと味違った作風を見られてよかった」といった声をいただきます。陶芸作家による書や画というのはレアなのでコレクター心もくすぐるようですが、新しい試みはエンターテインメントにもつながり、美術初心者の方もご来場いただいています。
藍鉄塩釉面取茶碗(直径11.6×高さ9.2cm)+色紙「山々青々」セット
143,000円
※茶碗と色紙のセット販売となります。
今回は「益子・笠間」と「瀬戸・美濃」の産地に絞り、近代巨匠から中堅、若手人気作家までの作品を展示販売。昭和から平成、令和という陶器の名産地の変遷も作品を通じて感じていただけるはずです。
一軸一碗 近代から未来へ
□12月28日(水)〜2023年1月9日(月・祝)
□日本橋三越本店 本館6階 美術特選画廊

[益子・笠間]
濱田庄司、松井康成、濱田友緒、澤田勇人、福野道隆、
伊藤剛俊
[瀬戸・美濃]
荒川豊蔵、加藤唐九郎、加藤卓男、若尾誠、鈴木徹、若尾経、
加藤高宏、山口真人
※敬称略、順不同
※伊藤剛俊氏の作品は抽選販売となります。