350年という長い歴史を数々のブランドと歩んできた日本橋三越本店。百貨店に出店するのははじめて、というブランドも数多く、ともに歴史を刻んできました。今回は、みなさまご存じ、<YOKU MOKU/ヨックモック><GODIVA/ゴディバ><フォートナム・アンド・メイソン/FORTNUM & MASON>の“はじめて”エピソードにフィーチャー。手土産におすすめのアイテムとともにご紹介します。
1969年、<ヨックモック>1号店が誕生
バターをふんだんに使ったラングドシャークッキーを高級感のあるギフト商品にできないかと考え、膨大な試作の後に生まれたのが「シガール」。シガールを世に広めるため、1969年に<ヨックモック>を設立し、1号店を日本橋三越本店にオープンしました。その美味しさは瞬く間に評判となり、以後50年以上にわたり誰からも愛される銘菓となっています。
1969年発売当時の初代「シガール缶」。ブルー地に金色の唐草模様は、17世紀の欧州で流行した壁紙をモチーフにしたもの。
※現在は販売しておりません
縁の深い三越伊勢丹のため、2012年に開発されたのが、「フルール・フルール」。ラングドシャーという強みを生かし、<ヨックモック>を象徴するハナミズキの意匠を取り入れた、目にも美しい一品です。「宇治抹茶」は、日本橋三越本店だけで手に入る限定フレーバー。贈り物にも最適なアイテムとしてご好評いただいています。
1972年、<ゴディバ>日本1号店がオープン
1945年、ベルギー・ブリュッセルで生まれた<ゴディバ>。言わずと知れたベルギーチョコレートの老舗ですが、日本での歴史は、日本橋三越本店に日本1号店をオープンした1972年にはじまります。
今でこそ、世界各国のチョコレートが気軽に楽しめる時代になりましたが、50年以上前にはどれほどめずらしく、宝石のような存在だったことでしょう。
オープン当時の店舗の様子。チョコレートが宝石のようにショーケースに並んでいる。
定番のチョコレートはもちろん、夏の手土産として人気なのがカップアイス。自慢のチョコレートをふんだんに使用した<ゴディバ>ならではの味わいを満喫できます。
2004年、日本初の<フォートナム・アンド・メイソン>
コンセプトショップオープン
創業は大英帝国が誕生した1707年。日本では高級な紅茶店というイメージが強い<フォートナム・アンド・メイソン>ですが、オリジナルブランドの商品のほか、世界の選りすぐりの品を扱う英国王室御用達の老舗デパートとして英国の歴史とともに歩んできました。そんな<フォートナム・アンド・メイソン>の世界を楽しんでいただくべく、2004年日本橋三越本店に日本初のコンセプトショップがオープン。
紅茶や焼菓子などが揃うグローサリーとベーカリー、さらにはアフタヌーンティーが楽しめるティーサロンを併設しています。
2004年当時の紅茶缶やジャムのラインナップ。※現在は販売しておりません
<フォートナム・アンド・メイソン>の定番と言えば、なんといっても紅茶。ロングセラーの「ロイヤルブレンド」は、1902年の夏に国王エドワード七世のためにブレンドされて以来、なめらかで蜂蜜のような風味が親しまれています。