
漫画やアニメーションなど、日本のサブカルチャーのルーツともいわれる鳥獣戯画。現代作家がそれぞれの解釈で描いた「モダン鳥獣GIGA」を、本館6階 アート&フレームにて展示販売いたします。
現代にも通じるメッセージにあふれた鳥獣戯画
約800年前に描かれたと言われる「鳥獣人物戯画絵巻(鳥獣戯画)」。動物たちを擬人化し、人間社会を面白おかしく描いた絵巻物は、現代の漫画やアニメーションに通じるサブカルチャーの祖といえる存在です。
さまざまなキャラクターが登場することで描かれる多様性、生きる楽しさ、日本人の美意識…。現代を生きる私たちにもたくさんのメッセージを与えてくれる鳥獣戯画を、現代作家たちが独自に解釈。新たな「モダン鳥獣GIGA」作品として発表いたします。
幅広いジャンルのクリエーターによる「モダン鳥獣GIGA」
日本画家やイラストレーターなどさまざまなジャンルの作家が参加する本展。出展作家に、作品に込めた思いなどをききました。
【堀としかず】
1991年愛媛県生まれ、大阪在住。主に墨と和紙を使用し、和を感じさせるモチーフで自身の世界観を表現。作品のなかに数多く描かれるキャラクターのような生き物は、“あらゆるものには命が宿っている”という日本古来の思想から発想を得ている。

堀としかず「小さいUFO」 374,000円
(和紙、墨、顔彩、アクリル、パステル/29.7×83.5cm)
「“小さいUFO ”を軸とした4つのシーンをひとつの絵の中にまとめました。鳥獣戯画はひとつづきになった物語ですが、この作品は場面を描きわけて表現していることを楽しんでいただけたらうれしいです」
【Shinya Ayama】
1976年生まれ京都市出身の前衛美術家/芸人。2010年から単身ポーランドへ絵描きの旅をはじめ、2014年ポーランドで初個展。シンボリックな赤屋根の旧市街のイラストデザインが代表作。

(アクリル/25.4×20.3cm)
「鳥獣戯画のキャラクターから、イメージしやすいカエルのフォルムをセレクト。かっこいい現代のカエルギャングを表現してみました。誰か、大阪の芸人さんに似ていると思いませんか?」
【ピストジャム】
京都府木津川市出身。芸人として活動しながら、かまぼこ板にイラストを描くかまぼこ板アートや黒板アートを制作。2023年3月、東京・代官山にて初の個展「極彩奇天烈板絵図」を開催した。

(アクリル キャンバス/F10 (45.5×53cm))
「90年代にアメリカで隆盛したシルクスクリーンのロックポスターと、オールドアメリカンなカートゥーンアニメをイメージして描きました。もし鳥獣戯画の舞台がアメリカだったらと想像した、ポップでシニカルな雰囲気の作品です」
鳥獣戯画にモダンな感性やユーモアを加えて描かれた遊び心たっぷりの作品たち。本館6階 アート&フレームで、新たな出会いをお楽しみください。
モダン鳥獣GIGA展
□2024年10月23日(水)~10月29日(火)
□伊勢丹新宿店 本館6階 アート&フレーム