<éphēlis/エフェリス>と向き合う 「本当の美しさとは何か?」

<エフェリス>と向き合う 「本当の美しさとは何か」メインビジュアル

家のなかに好きな風景はありますか?ただ眺めているだけで心がなごんだり、幸せな気分になったり。お気に入りの空間があれば、日々の暮らしはもっと豊かになるはず。プライムガーデンではじめてご紹介する<éphēlis/エフェリス>は、その造形美と独創的な世界観で注目を集める香港発のセラミックブランドです。イベントの開催に先がけ、陶芸家クウィーニー・チャンに創作の原点や作品の魅力についてききました。

<éphēlis/エフェリス>POP UP EVENT

□2022年8月24日(水)〜9月6日(火)
□伊勢丹新宿店 本館4階 プライムガーデンプロモーション

DIORのクチュールデザイナーから陶芸家へ

香港でニットウェア工場を経営する家庭に生まれたクウィーニー・チャンは、ロンドンのセントラル・セント・マーチンズに留学し、ファッションニットウェア科の学士号を取得した経歴の持ち主。在学中からインターンとして<ディオール>(当時のディレクターはラフ・シモンズ)に参加し、卒業後ジュニアデザイナーとして就職しました。

「<ディオール>では主にクチュールやメゾンの顧客と関わる仕事をしてきました。おそらくその頃から、ハンドメイドやカスタムメイド、一点物の素晴らしさに心惹かれ、一方で大量生産に対して疑問を抱くようになったのだと思います。当時の経験は、わたしの美学、そして<エフェリス>の方向性に大きな影響を与えています」

ラフ・シモンズがブランドを去った後、クウィーニーも<ディオール>を退職。2017年に香港に帰国し、あるブランドで仕事をしながら趣味として陶芸をはじめます。

「陶芸は創作のプロセスが自由自在で、つくりながらも穏やかな気持ちになります。その魅力にどんどんのめり込み、電動ろくろを買って友人と一緒にスタジオを借りました。自分探しの一環としてさまざまなコレクションをゆっくりなペースで展開させながら、<エフェリス>という名のブランドとしてスタートしました」

何を美しいと感じるか、誰にも決める権利はない

「Éphēlis」とは、古代ギリシア語で「そばかす」という意味。美の基準を問いかける象徴的な言葉として使っているのだとか。

「わたしの顔にはそばかすがあって、母はそれを嫌がっていましたが、ヨーロッパで出会った友人たちはみんな好きだと言ってくれました。それ以降、誰に何を『美しいか、美しくないか』と決める権限があるのだろうということをいつも疑問に思っています。そういったアジアとヨーロッパという異文化間の違い、ファッションの世界で感じたことなど自分自身のバックグラウンドが<エフェリス>の根底に流れています」

美の価値観・文化・産業との向き合い方・・・さまざまな背景が融合する<エフェリス>のものづくり。作品は常に自分の心の内から生み出すことが必要だと語る彼女に、ブランドを代表する作品“OYSTER”についてききました。

  • OYSTERコレクションのボウル画像

    ボウル(“OYSTER”コレクション)

「“OYSTER”は、2年前に他界した祖父にまつわるもの。毎年夏になると祖父と一緒に香港のビーチへ訪れていました。そこは牡蠣の加工業がさかんなところで、実家が牡蠣屋だった祖父は、牡蠣を開けるのがとっても上手だったんです・・・(笑)。また、遠くに中国内陸部を望むことができるこの海は、第二次世界大戦後の混乱した時代を生きた祖父にとっても特別な場所でした。“OYSTER”は、そんな祖父との記憶を思い起こさせてくれるもの。家族への愛を象徴するコレクションです。とはいっても、作品の背景にあるストーリーを深読みする必要はありません。作品の解釈に制限はありませんし、直感に従って楽しんでもらうのがいちばん。とても主観的なものですから」

穏やかな気持ちで心を満たしてくれるアトリエ

背景をどう読み取るかより、作品とのつながりを感じ、手のひらになじむものを選んでほしいと語るクウィーニー。最後に、彼女のクリエーションを支えるアトリエを紹介してもらいました。

  • クウィーニーのアトリエ画像

クウィーニーのアトリエ

  • アトリエの画像
  • アトリエの画像

ファッションフォトグラファー、メイクアップアーティストの友人と3人でシェアするアトリエ。作品を撮影するためのスタジオもアトリエ内に

「ブランドをはじめて2年。ファッションフォトグラファー、メイクアップアーティストの友人とスタジオをシェアしながら創作活動を続けています。興味のあること、価値観、いろいろな視点をシェアすることができる友人の存在はとっても大切。最近少し大きめのスタジオに引っ越したんですが、その窓からきれいな丘が見えて、すごく素敵なんです。ろくろを回しながらこの風景を見ると心が落ち着き、アトリエに戻るたびに心が満たされます」

  • クウィーニーが作品づくりをしながら見ている風景画像

クウィーニーが作品をつくりながら眺める風景

クリエーティブで才能豊かな友人たちから、日々たくさんのインスピレーションをもらっているというクウィーニー。今回の個展に向けて、プライムガーデン限定のオリジナルアイテムも用意してくれました。今回店頭に並ぶ作品の一部をご紹介します。

特別につくられた“OYSTER”の新作

クウィーニーにとって家族を象徴するコレクションである“OYSTER”から、今回プライムガーデンのために新しくアイテムがデザインされました。家族との時間を家で過ごす際に使う全16種類のテーブルウェアが登場します。微かな釉薬のテクスチャーを感じるホワイトとブラックの2色をご用意しました。

  • OYSTERの新作ホームウェア。ホワイトの画像
  • OYSTERの新作ホームウェア。ブラックの画像

今回のためにつくられた“OYSTER”の新作アイテム。ブラック・ホワイトの2色ですべて一点もの

  • OYSTERの新作ホームウェア。ホワイトの画像
  • OYSTERの新作ホームウェア。ブラックの画像

<éphēlis/エフェリス>
OYSTER(ホワイト・ブラック) 13,200円から
※店頭のみお取扱いとなります。

  • OYSTERの新作ホームウェア。ブラックの画像

<éphēlis/エフェリス>NO.10 67,600円(3点で1セット)
※店頭のみお取扱いとなります。

  • OYSTERの新作ホームウェア。ブラックの画像

<éphēlis/エフェリス>OYSTER NO.4 31,900円
※店頭のみお取扱いとなります。

  • OYSTERの新作ホームウェア。ホワイトの画像
  • OYSTERの新作ホームウェア。ホワイトの画像

イニシャルのマグカップ“Holding Mug”にも新作が

持ち手がアルファベットの形をしたHolding Mugも、ブランドを代表するアイテム。今回、新作を含む計7種をホワイトとブラックの2色でご紹介します。包み込むように持つとぴったりとフィットする、“おへそ”のようなくぼみを手のひらに感じていただけます。

  • イニシャルのマグカップブラックの画像

感性を刺激するような個性的なフォルムと、手のひらに滑らかにフィットする使い心地

  • 手づくりならではの個体差イメージ画像

一点一点手作業でつくられるため、個体差も作品の個性に

  • イニシャルのマグカップホワイトの画像
  • イニシャルのマグカップブラックの画像

<éphēlis/エフェリス>Holding Mug イニシャル E/K/M/N/R/S/Y 各13,200円
※店頭のみお取扱いとなります。

寄り添うような“Dialogue”コレクションの花器セット

<エフェリス>のなかでもっとも新しい「Dialogue=対話」と名付けられたコレクションは、一つひとつは異なる形状ながら、並べると寄り添うようにデザインされています。オブジェとしても美しい花器のセットがお目見えします。

  • 花器のセットの画像
  • 花器のセット

<éphēlis/エフェリス>Dialog Vase 123,200円(3点で1セット)
※店頭のみお取扱いとなります。

感性のおもむくままに選び、暮らしの風景に取り入れたい<エフェリス>。眺めて、触れて、心穏やかに過ごす時間をお楽しみください。

<éphēlis/エフェリス>POP UP EVENT

□2022年8月24日(水)〜9月6日(火)
□伊勢丹新宿店 本館4階 プライムガーデンプロモーション

プライムガーデンの店頭画像
プライムガーデン
「あたらしいラグジュアリー」をテーマに、大人の女性に向けシンプルでハイ・クオリティなファッションアイテム、クラフトマンシップあふれるライフスタイルグッズを展開する、伊勢丹新宿店 本館4階のセレクトショップ。
※本館4階 ザ・ステージ#4にてイベント・プロモーションを併設中。