
個性豊かなデザインと色使い、そして独特の世界観のテキスタイルで人気を集める〈マンナイン〉と〈マーブルシュッド〉。今回は、4月の〈マンナイン〉に続いて、〈マーブルシュッド〉をクローズアップ!ディレクターの川村智也子さんに語っていただきました。
〈マンナイン〉デザイナー・岸本万里さんと〈マーブルシュッド〉ディレクター・川村智也子さんによる対談記事はこちら
BRAND CLOSE UP
もっと知りたい!〈マーブルシュッド〉のこと

―ブランド誕生の経緯は?
始まりは2001年です。14〜15年勤めたアパレル会社を主人に続いて辞めたんですが、そのときは再就職という考えがなぜだか全くなくて。どこにそんな自信や根拠があったのかはわからないんですが(笑)、とにかく自分たちで何かをやろうと思ったのがきっかけでした。
―はじめはどんな活動を?
今思うとすごく原始的ですが、まず買ったのが家庭用のプリント用機器で。それでプリントしてTシャツを作って販売しようと。でも、思ったようにうまく刷れないというのが分かってきて、じゃあ描いた方が良いとなり。それで手描きを始めたんですが、今度はそれだと100枚200枚は描けないし、とてもじゃないけど商品としては幼稚すぎる。ということで、次は絵を描ける人を探そうということになり、そこで初代のデザイナーと出会いました。
―本格的なスタートのきっかけは?
とにかく初めはお金が無かったので、工場などに発注することもできず。手描きでスニーカーに絵を描いて、自宅で展示会のような形で発表していたんですが、そこで運良く何百という発注をいただいたのが始まりでした。Tシャツもツテを辿って生産できるようになり、そこから口コミだったり、セレクトショップに置いてもらったりで、なんとかこれなら自分たちで出店できるというところまでこぎ着けて、初めてお店を出しました。
―お店はすぐに軌道に乗ったんですか?
1号店は今の恵比寿店だったんですが、もちろん最初はあまりお客さまは来なくて。たまに来てくれるお客さまに、「お買物ですか?」とか「私たちはこんなものを作ってるんですよ」といった話をするところからスタートしました。お店でコツコツと売りつつ、セレクトショップでの展開から徐々に認知度が上がり、2年後くらいに自由が丘に2号店をオープンし、今では9店舗にまで拡大できました。
でも、今も昔もやっていること自体はあまり変わっていなくて、当時の商品を今販売しても違和感はないと思います。ブランドとしての軸みたいなものは変わっていないので。

―柄はどうやって生まれるんですか?
主に私がテーマを考えるんですが、例えば「ヘルシーな中華料理」をテーマにしましょうと言ったら、みんなが「こんな麻婆豆腐が作りたい」とか「こういう食材を使いたい」といった意見を自由に挙げるんです。その中から私がこれで行きましょうというものを選び、じゃあこんな色にしよう、ここに刺繍を入れよう、といったことをみんなで話し合いながらデザインを生み出しています。
動物や植物をテーマにすることが多いんですが、基本コンセプトとして“会話のきっかけになるもの”を作りたいというのがあるんです。着ている人自身が楽しくて、周りの人も見ていて楽しくなるようなものをずっと作り続けていきたいですね。

―生産工程へのこだわりは?
私たちの製品は今、日本、中国、ネパール、インドの工場で主に作っているんですが、それぞれの国に良さがあると思っているんです。もちろん質にはこだわりますが、日常で着ていただけるものを作りたいと思っているので、高くて良いものというよりも、できる限り良心的な価格でなおかつ良いものを提供したいと思って、その国を選びました。だから、その国らしさ、その国の味、みたいなものも伝えて行ければいいなと思っています。」
〈マーブルシュッド〉pop up shopを6月に実施予定
□伊勢丹新宿店本館3階=クローバーショップ
2020MID SUMMERのテーマは「何に乗ろうか?どこへ行こうか?」。きらめく緑の草原を馬に乗って。サファリのトレッキングは象に乗って。空飛ぶ絨毯でアラビアンナイト気分。ヘリコプターから花火が見たい。ヨットで7つの海を航海。 それとも潜水艦で深海の世界へ。各駅停車に乗って行けるところまで…。〈マーブルシュッド〉の柄と刺繍の世界をお楽しみいただけます。
ショップLINE、Instagram情報をご確認ください。
https://www.isetan.mistore.jp/shinjuku/shops/women/clover.html

