ツレヅレハナコ、今日の買物カゴ。

暑くなると、私の食卓に頻繁に登場するのがフランスの調理法「マリネ」。材料を「マリナード（漬汁）」に漬け込むことを指しますが、これが便利でおいしいのです。

漬け込むものは、野菜でも肉や魚でも果物でもOK。漬け汁には、酢やかんきつ類で酸味を効かせるのが好みです。こうしておくと、生のままよりも日持ちがするし、時間がたつほど味が深まっていく。なにより、暑くて台所に立つ気がしない日にも、冷蔵庫にこれがあるときの安心感と言ったら！

“フランスの調理法”と聞くと、すべて洋風かと思うかもしれませんが、和風にも中華風にもエスニックにも応用できます。塩気を塩、しょうゆ、ナンプラーどれにするのか。油分はオリーブオイルとごま油のどちらにするのか。酸味はレモン、米酢、ワインビネガー…？その組み合わせは自由自在。いかようにも応用できます。

今回、ご紹介するのは、野菜と果物と鶏肉のマリネ。油との相性が最高のなすとズッキーニは事前に揚げてあるので、追加の油分は加えていません。果物は、サッパリとノンオイルで。ただし、白ワインビネガーで、アクセントをつけています。鶏肉はトマトとみょうがで夏向きのさわやかさに。脂の少ないむね肉を使うので、冷たくしてもおいしくいただけます。ぜひ暑い日のレパートリーに加えてみてくださいね。

どんなマリネにもぴったりな、ドイツのロゼワイン。

甘みと酸味のバランスの良いグレープフルーツ。

山梨県産ぶどう100％使用。まろやかな酸味と風味が特徴。

丁寧に低温充填された、イタリア産の百花蜜。

こだわりの材料を用いて醸造されたまろやかで濃厚な旨みの酢。

深い旨みが出る中華街の名店による干し海老。

※20歳未満の方の飲酒は法律で禁止されています。

材料（作りやすい量）

鶏むね肉　1枚

塩、こしょう　各少々

小麦粉、オリーブオイル　各適宜

〔マリネ液〕

トマト（角切り）　1個　

レモン汁　1/2個分　

オリーブオイル　大さじ3　

しょうゆ　大さじ1　

塩　小さじ½

紫玉ねぎ　1/2個

みょうが　2個

【作り方】

①鶏むね肉はひと口大のそぎ切りにする。塩、こしょうをふり、小麦粉をはたいて、多めの油で揚げ焼きにして保存容器に入れる。

②マリネ液の材料を合わせる。紫玉ねぎは薄切り、みょうがは小口切りにする。

③鶏むね肉の上にマリネ液をかけ、紫玉ねぎ、みょうがをのせ、30分以上置いてから混ぜていただく。

材料（作りやすい量）

グレープフルーツ　1個

オレンジ　1個

〔マリネ液〕

白ワイン　1/2カップ　

白ワインビネガー　1/4カップ　

はちみつ　大さじ3　

ローズマリー（半分に切る）　1枝

【作り方】

①グレープフルーツとオレンジは房どりし、保存容器に入れる。

②マリネ液の材料を鍋に入れ、一度沸かして粗熱をとり、保存容器に加える。冷蔵庫で30分以上冷やす。

材料（作りやすい量）

なす　3本

ズッキーニ　1本

〔マリネ液〕

干し海老（刻む）　15g　

長ねぎ（みじん切り）　5㎝　

しょうが（みじん切り）1かけ　

米酢、しょうゆ　各大さじ3　

水　大さじ1　

砂糖　小さじ1　

豆板醤　小さじ1/2　

白ごま　大さじ1

揚げ油、パクチー　適宜

【作り方】

①マリネ液の材料を混ぜ合わせる。なすとズッキーニは1㎝厚さに切り、揚げ油で素揚げして保存容器に入れる。

②なすとズッキーニが熱いうちにマリネ液をかけ、30分以上置いてからパクチーをのせていただく。

ツレヅレハナコ

食と酒を愛する編集者。著書に『ツレヅレハナコのお取り寄せ』（立東舎）他。

Instagram:@turehana1

写真:福田喜一　

文:ツレヅレハナコ