<フリッツ・ハンセン>×橋爪 悠也
猫のためにアレンジされた、しずく型の椅子。

<フリッツ・ハンセン>×橋爪 悠也 猫のためにアレンジされた、しずく型の椅子。のメインビジュアル

photo by TAKEMI YABUKI

アーティストの橋爪 悠也さんは、マンガをモチーフとしてオリジナリティの意義を考えさせる絵画により、アジアをはじめ海外でも人気を博しています。今回は、自身が飼っている猫と、<フリッツ・ハンセン>の椅子との関係性にフォーカスした作品が生まれました。

橋爪 悠也さんとロシアンブルー「もろこし」の画像

1983年に岡山県に生まれ、現在は東京を拠点に活動。2016年から自主企画による展覧会を通して作品を発表し、2018年以降は東京・バンコク・ソウル・ロンドンで個展を開催してきた橋爪 悠也さん。2022年には青山SPIRALガーデンで大規模な個展を開催したほか、アジアでの作品展示も好評を博しています。また出身地である岡山では、継続的な地域への貢献を目的とする展覧会も行っています。
今回の<フリッツ・ハンセン>とのコラボレーションでは、このブランドのファンがもっているイメージを大切に考えながら、自身のエッセンスを加えるような感覚で制作に臨んだそうです。モチーフに選んだのは、約1年前から自宅で飼っているロシアンブルーの「もろこし」。橋爪さんの近作にもよく登場している猫で、椅子のシートに丸くなって座るのがとても好きなのだとか。アルネ・ヤコブセンの「ドロップチェア」の上に猫のオブジェを載せたのは、オリジナルの完成度を尊重したからでもあるそうです。

※本企画は、終了いたしました。

FRITZ HANSEN 150th Celebration

<フリッツ・ハンセン>×橋爪 悠也のコラボレーション商品の、三越伊勢丹オンラインストアでの先行販売はございません。
店頭販売に先がけ、一部商品詳細をデジタルカタログにてご覧いただけます。
※詳細はこちらをご覧ください。

店頭イベント情報

□2023年6月7日(水)~6月13日(火)
□伊勢丹新宿店 本館1階 ザ・ステージ

<フリッツ・ハンセン>とのコラボレーションに際して、どんなふうに制作を始めましたか?

こうしたコラボレーションは、自分がやりたいことをするより、まず相手のことを理解するようにしています。<フリッツ・ハンセン>のファンの方が好きになってくれるものを、オリジナルを尊重しながらアレンジしてつくりたい。そこに橋爪のエッセンスが加わっていればいい、という考え方です。
だから椅子の本来のデザインには手を加えず、自分が飼っている猫のオブジェを椅子に載せることにしました。椅子と猫は関係性としてバッチリなんです。猫が椅子に座ると、そこが彼らのスペースになる。僕が自宅で使っている椅子も、僕がいない時にはそこに猫が座っています。床よりも高いところが好きらしいんです。

その猫は最近、飼い始めたんですか?

1年くらい前からです。飼ってみたらとても自分に合う動物だということがわかって、最近は人物が猫を抱えている作品を多く描くようになりました。自分が有名になるよりも、猫が有名になってほしいと思っています。親バカなんですけど(笑)。

アルネ・ヤコブセンの「ドロップチェア」の張り地をベージュにして、その上にやはりベージュの猫のオブジェを載せるんですね。

<フリッツ・ハンセン>コラボレーション椅子と橋爪 悠也さん・もろこしの画像

去年あたりからベージュを展示のテーマとして掲げるようになりました。過去に描いてきた作品について、鑑賞してくれた人に色のチョイスがいいと言われることが時々あったんです。ほかにもモスグリーンなど、パステルよりは少し沈んだ色を使うことが多く、こうしたトーンのベージュをテーマカラーにしていこうと思い、積極的に選んでいます。
作品を通して伝えたいことを伝えるには、それを最初から主張するのではなく、みんなに知ってもらうところから始めるほうがいいと考えています。

コラボレーションするにあたり、<フリッツ・ハンセン>のショールームにも行ってみたとか。

はい。ミッドセンチュリーぽいものや、金属を使ったシャープなものなど、意外と幅広いものがあるという印象でした。
中でもいちばん魅力的だったのはドロップチェア。今まで描いてきた作品が涙をテーマにしていることもあり、何よりも形が気に入ったんです。また猫が丸くなるのにドロップチェアの座面の窪みはちょうどいいし、背もたれに立つこともできます。

アルネ・ヤコブセンの「ドロップチェア」の張り地をベージュにして、その上にベージュの猫のオブジェを載せている画像

家具を題材に作品をつくることについてはどうでしたか?

完成しているものに手を加えるのは、とても難しいと思っています。たとえばPCやスーツケースなど、スタンダードとして愛されているものにステッカーを貼るのは昔から抵抗がありました。もちろんオリジナルへのリスペクトのもとで創造することは大事ですし、オリジナルとは何かを葛藤しながら考えるのは自分自身のテーマでもあります。
一方、新しいコラボレーションをすることで、初めてオリジナルに興味をもつ人がいるのは確かで、その事実は大きい。オリジナルにはすごいパワーがあるから、自分の知名度どうこうではなく、そのすごさについて語り合う機会が増えるといい。

今回は椅子とともに、猫が主役でもありますね。

人間は1割くらいの感覚値で、これは猫が座る玉座のようなものです。動物を飼うと立場が本当に変わりますよ。子どもに近いけれど、さらに言うことを聞かないレベルなので。特に猫の目はすべてぼんやりとしか見えていません。それでもこちらの気持ちを察して、そんな素振りをしてくれるのがいいですね。うちで飼っているのはロシアンブルーなのでほとんど鳴かず、いつも静かなんです。

猫がこの椅子のテーマになるのは必然だったと。

そう思います。コラボレーションとして絵を描くならそうとは限らないけど、題材が椅子だったし、自由にやっていいということだったので。猫がオブジェと一緒に寛いでくれたら最高ですね。

FRITZ HANSEN 150th Celebration

<フリッツ・ハンセン>×橋爪 悠也のコラボレーション商品の、三越伊勢丹オンラインストアでの先行販売はございません。
店頭販売に先がけ、一部商品詳細をデジタルカタログにてご覧いただけます。

店頭販売のご案内

□2023年6月7日(水)~6月13日(火)
□伊勢丹新宿店 本館1階 ザ・ステージ

※事前の入場予約・購入についての注意事項・イベント案内などの詳細は、2023年5月24日(水)から、特設ページにてご案内を予定しております。
※掲載の情報につきましては、諸般の事情により予告なく変更・中止させていただく場合がございます。予めご了承ください。必ず事前にホームページを確認してからご来店ください。

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