「匠の技展」で出会える! 受け継がれる伝統の技が光る干支モチーフ作品

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受け継がれる伝統の技と職人の粋を今に伝える「匠の技展」。日本橋三越本店で毎年2回開催され、約30年の歴史をもつ催物です。用と美を兼ね備えた手仕事の中から、2025年の干支である「巳(蛇)」をモチーフに作られたアイテムをご紹介します。

2025年の干支は、不老長寿や繁栄を象徴する「蛇」

古くから豊穣神や天候神として信仰の対象とされてきた蛇。脱皮を繰り返すことから復活や再生を連想させ、不老長寿や繁栄を象徴する生き物としてとらえられています。

「匠の技展」では、縁起物である蛇をモチーフにした作品を数多く展開。その中から2つの作品と、それぞれを手掛ける職人たちの思いをご紹介します。

石と対話し、一つひとつ丁寧に作り上げる
<土屋華章>の水晶貴石細工

山梨の地で1821年(文政4年)の創業以来、200年以上にわたって水晶貴石細工を手掛けてきた<土屋華章>。先人たちが守り抜いてきた「技」「道具」「ものづくりの心」を今に受け継ぎ、丹精込めて作品づくりを行っています。

水晶貴石細工は、水を張った木桶のなかで冷やされた「金剛砂」という研磨剤を、粒子の粗い砂から細かい砂へと変えながら、モーターで回転する鉄製のコマにまとわせて少しずつ削っていきます。仕上げはさらに細かい砂で、木製のコマを使って磨き上げていきます。ゆっくり丁寧に削らなければ水晶が壊れてしまうため、熟練した技が必要です。

<土屋華章>の水晶貴石細工

水晶は一見すると硬く無機質な素材。しかし<土屋華章>の職人は、次のように語ります。「水晶には、何億年もの歳月をかけて結晶を成長させてきた証である、内包物や成長の方向に個性があります。その個性を見極めながら、石と対話するように原石を削り、一つの作品に作り上げていくのが水晶貴石細工の醍醐味です」

大切な宝を守る白蛇をモチーフにした水晶

【玉護白蛇】
<土屋華章>
水晶【玉護白蛇】彫刻 2点限り 165,000円 (水晶)
□日本橋三越本店 本館7階 催物会場

大切な宝を守る白蛇をモチーフに、<土屋華章>の職人によって作られた「玉護白蛇」。石の個性に合わせた形になっており、一つとして同じものはありません。手に取る方の財福円満や家内安全を願いながら、職人が石と対話をして一つひとつゆっくりと丁寧に仕上げています。水晶貴石細工ならではの魅力をお楽しみください。

300年の歴史をつなぐ名工が手掛ける、
<薩摩錫器工芸館>の薩摩錫器

約360年の歴史をもつ鹿児島の伝統工芸品「薩摩錫器」を受け継ぐとともに、日本の錫器技術を担う<薩摩錫器工芸館>。創業100年を超える製造元で、これまで数々の賞や認定を受けた職人たちが、一つひとつの錫器を心を込めて作っています。

<薩摩錫器工芸館>の薩摩錫器

錫は柔らかい金属であるため、製作過程で固く強力な道具を使うことはできません。製品の機能性を確保しながら、使う人の手に与える質感にもこだわり、職人たちが指先の感覚を頼りにミクロ単位で削りながら仕上げています。

熟練の技を堪能できる、薩摩錫器の蛇の置物

【玉護白蛇】
<薩摩錫器工芸館> ※1月2日(木)~1月6日(月)の出店
薩摩錫器 置物「蛇」白加工 1点限り 550,000円 
(錫/約18×10×14㎝)
□日本橋三越本店 本館7階 催物会場

薩摩錫器で作られた置物「蛇」。ずっしりとした重厚感と迫力のある蛇の表情が特徴です。また錫は、錆びない・割れないことから縁起のよい金属ともいわれています。新しい一年をともに迎えるのにぴったりな縁起物です。

今回の「匠の技展」には、のべ91社が参加。迎春アイテムをはじめさまざまな作品を取り扱っています。職人たちの技と思いが詰まった作品たちをぜひご堪能ください。

【匠の技展】
□2024年12月27日(金)〜2025年1月6日(月)
[最終日午後6時終了]

※12月31日(火)は午前10時〜午後5時  
本館・新館 地下階、本館1階 中央ホール 大歳の市特設会場は午前9時30分開店
※新年1月2日(木)は午前10時から初売出し。午後6時まで営業。
※1月1日(水・祝)は店舗休業日とさせていただきます。

□日本橋三越本店 本館7階 催物会場

※価格はすべて税込です。
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