新作フレグランスもお披露目。伊勢丹新宿店で体感する<フエギア 1833>の香りの世界

“あたらしいラグジュアリー”をテーマに、ファッションやライフスタイルを提案するプライムガーデン。2022年4月に初開催し、好評を博したフレグランスブランド<FUEGUIA 1833/フエギア 1833>のポップアップギャラリーがふたたび登場します。
「FUEGUIA 1833 POP UP GALLERY」
□2023年2月25日(土)~3月21日(火)
□伊勢丹新宿店 本館4階 センターパーク ザ・ステージ#4/プライムガーデン
2月25日(土)スタートのポップアップギャラリーの見どころ&ニューアイテムはこちら
調香師であり、オーナー・創設者であるジュリアン・ベデル氏のフレグランス作りにかける並々ならぬ情熱、さらに“香りのない香水”と称される名作「ムスカラ フェロ ジェイ」に込められた想いとは・・・。記事後半では今回のポップアップギャラリーの見どころやニューアイテムもご紹介します。
オーナーの理念がすべてに行き届く、真のラグジュアリーブランド
香水の世界に「ニッチフレグランス」という言葉があるのをご存知でしょうか?ひと言でいうと、マスマーケットで展開される著名なブランドではない、独立したブランドが作るフレグランスのこと。その独創的な世界観や素材への深いこだわりなどから、“香水界のオートクチュール”とも称されます。今回ご紹介する<フエギア 1833>もそのひとつ。
創業者のジュリアン・ベデル氏は、調香師であると同時に、アーティスト・弦楽制作家・デザイナーの顔ももつ多才な人物。フレグランスの調香はもちろん、自社農園での原料研究から包装、店舗デザインにいたるまで、すべてのもの作りに携わり、その理念を貫き通しています。
それは例えて言うなら、<サンローラン>の創設者であるイヴ・サン=ローラン氏が、服の素材からデザイン、縫製まですべての工程に目を配らせ、クリエーションのすべてに責任を持っている状態。ひとりのクリエーターの理念がすべてに行き届いているからこそのラグジュアリーブランドである。それがジュリアンの信条です。

自社栽培し、研究を重ねる希少な植物原料
アルゼンチンのブエノスアイレス生まれ。大自然のなかで育ったジュリアンは、幼い頃から植物に親しみ、その香りとともに暮らしてきました。自然のものを自然のままに使いたいと願う彼にとって、自らの手で植物を栽培することはごく当たり前のこと。ウルグアイに5万ヘクタールにもおよぶ広大なボタニカルセンターを有し、原料の栽培や植物の研究を行なっています。

ジュリアン自ら厳選した希少な原材料を使用するため、<フエギア 1833>のフレグランスは、すべてが400本のみ限定生産のリミテッド・エディション。製造年度によって香りに“ゆらぎ”が生まれることもあり、それが植物由来のフレグランスである証です。一つひとつの製品には製造年とシリアルナンバーが刻印され、“特別な一本”としての風格が漂います。

“香りのない香水”「ムスカラ フェロ ジェイ」
そんなジュリアンが手がける香水のなかでとくに有名なのが、“香りのない香水”と称される「ムスカラ フェロ ジェイ」。フレグランスなのでもちろん「香りがしない」というわけではありませんが、フェロモンに似た構造の“香りのない分子”を使うことで、その人が本来持っている香りを引き出すという独創的な発想から生まれたものです。
つける人によって香りが変わるというユニークさについ気を取られがちですが、ここに込められた想いこそ、ジュリアンの香水作りの真髄。
人は、多様性があるからこそすばらしく、香水は受け取る人によっていかようにも解釈されるべきであるという信念です。ジュリアンにとって香水はコスメティックではなく、絵画や詩歌と同じ芸術作品。ひとつの絵が、観るたび異なる表情を見せてくれるように、香りにもそのときどきに異なる感じ方があっていい。受け取る側に“余白”を残したフレグランスなのです。
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“香りのない分子”を使った「ムスカラ フェロ ジェイ」。その日の体調や季節によっても香りが微妙に変化するという。自分自身から引き出された香りは、香り疲れすることがなく、普段あまり香水をつけない方にもおすすめ。
「ムスカラ フェロ ジェイ」 30mL 23,100円・100mL 46,200円
※店頭のみお取扱いとなります。
香水を絵画と捉えるなら、パッケージは額縁
香水をひとつの“作品”と捉える<フエギア 1833>は、香水を収める木箱にも並々ならぬこだわりが。それは、「画家が額縁までデザインするのと同じこと」だと語ります。
例えばこちらのボックスは、接着剤を使わず無垢の木の質感を生かすため、3Dカッターで木材をくり抜いて成形。そのためにファクトリーに3Dレーザーカッターを導入したというのだから驚きです。

このほかにも、香水を包む緩衝材を“木の皮”で作るため、カンナ削り用のマシンを取り入れるなど、そのこだわりは天井知らず。弦楽器作家でもあるジュリアンは、自ら木工作業もこなします。ミラノにあるファクトリーの約半分が木工作業スペースというのも、<フエギア 1833>ならではのユニークなエピソードです。

プロファイリングメソッドで香りへ導かれる体験を
素材選びからパッケージにいたるまで、あらゆる工程に一貫した信念を宿し、多様性を重んじた香水作りをする<フエギア 1833>。異なることのすばらしさをうたうジュリアンは、たくさんの種類の香りを生み出すことにもこだわり、今回のポップアップでは、現在調達可能な約100種を一堂に揃えてご紹介します。

これだけ多くのコレクションから好みの香りを見つけるのはむずかしい、という場合は、ぜひ<フエギア 1833>のスタッフに声をかけて。自身の原体験を見つめるような独自のプロファイリングメソッドで、あなたのための香りへと導いてくれます。その体験も含め、じっくり香りに向き合うのが<フエギア 1833>の楽しみ方。自分の美意識を一つひとつ紐解いていくような、不思議な体験が待っています。
生産年ごとに異なる香りの“ゆらぎ”を感じるスペシャルブース
約100種類の販売アイテムに加え、今回のポップアップギャラリーで用意されているのが「アーカイブ テスター エクスペリエンス」。1種の香りに対してもエディション(生産年)ごとに微妙に異なる、<フエギア 1833>ならではの香りの“ゆらぎ”を体感できるコーナーです。残念ながらアーカイブの販売はありませんが、常時数種類の香りがテイスティング可能。会期中に一部入れ替えを行うので、何度も訪れたくなってしまいそう。
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体験できる香りの一例:「Agua Magnoliana」左からI-XV・I-XVI・I-XXI。
歴代の“チャンピオン”に敬意を込めた、新たな香り
最後に、今回のポップアップギャラリーのオープンに合わせて発売される新作フレグランスをご紹介。「ランド・オブ・チャンピオンズ」と名付けられたコレクションは、4年に一度開催されるサッカー・トーナメントを記念した作品です。歴代の優勝国であるブラジル、ウルグアイ、アルゼンチン、イギリス、スペイン、フランス、イタリア、ドイツの土地で厳選・採取した植物を用い、さらに2022年のトーナメント開催国であるカタールを象徴する原材料のピュアウードを配合。グリーン、アーシー、スモーキーさが調和する、爽快で力強い香りに仕上げました。
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かつてのチャンピオンと新たな勝者が誕生したカタールへ捧げる香り。“すべての敗北に、新たな勝利の原理が内包されている”という考えのもと、犠牲・苦悩・喜び・報い・汗・涙・・・といった、勝者となるための複雑さがひとつの香りへと集約される。
「ランド オブ チャンピオンズ」30mL 28,600円・100mL 58,300円
※店頭のみお取扱いとなります。
ひとつの香りの奥に宇宙のような広がりをみせる<フエギア 1833>のフレグランス。「フエギアの香りは効能ではない、情景である」とジュリアンが言うように、その香りからさまざまなストーリーを描き出すことができます。日々進化を遂げる<フエギア 1833>の世界を、ぜひポップアップギャラリーでご体感ください。
また、3月29日(水)からは、伊勢丹新宿店 メンズ館1階 ザ・ステージでも<フエギア 1833>のポップアップが開催されます。先駆けてジュリアン・べデル氏のインタビューを掲載。合わせてご覧ください。
伊勢丹新宿店 メンズ館 ポップアップ情報
「FUEGUIA 1833 POP UP」
□2023年3月29日(水)~4月11日(火)
□伊勢丹新宿店 メンズ館1階 ザ・ステージ

※本館4階 ザ・ステージ#4にてイベント・プロモーションを併設中。