大人気の特別企画「大正ロマン百貨店」(通称ロマデパ)が、2021年2月3日(水)伊勢丹新宿店に<開店>します。欧米の文化が日本に広がり、独特の流行が生まれた大正~昭和初期。その時代の文化を取り入れた大正ロマンの世界観をポップ&ロマンティックな着物でお楽しみください。
卒業式に多くの女性が身につける着物×袴。ハイカラさんとも呼ばれる女学生の服装で、活動しやすい袴やブーツは、大正時代の女性の行動を大きく変えました。雑誌の挿絵にうっとりしたり、おしゃれな着物が並ぶ百貨店に出かけたり…。そんな女性たちのニーズから生まれたのが「大正ロマンの着物」です。オンライン特集では、ロマデパ各店おすすめの着物やコーディネートをご紹介します。大正ロマン着物が初めてな方向けに、選び方のアドバイスもいただきました。ロマデパアンバサダーのなっちさんのナビゲートで、皆さんを大正ロマン着物の世界へご案内いたします。
なっち
職業はフラワーコーディネーター。2020年10月に放送のテレビ番組「所さん!大変ですよ」(NHK)に大正ロマンの着物好きとして出演。着物も洋服もロマンティックでレトロなものが好き。今回の「ロマデパ」ではフォトスポットのフラワーアレンジを行うほか、お買物のアドバイザーとしても参加します。
大正ロマンの着物の楽しさは、帯や小物とのコーディネートにあり!柄on柄、色on色もマスターすると、また一歩踏み出せます。
〈暮らし家〉紫白矢羽根牡丹図袷着物
71,500円(絹・その他繊維)
〈暮らし家〉牡丹菊藤鳥図名古屋帯
38,500円(絹・その他繊維)
〈暮らし家〉臙脂地鳥図羽織
33,000円(絹・その他繊維)
〈集花〉バッグ
33,000円
紫と白の矢羽根に牡丹が描かれた着物と、昭和初期に作られた綸子地で誂えた帯、鳥の図柄の羽織を合わせたコーディネートです。帯は地色もやわらかく、牡丹や菊、藤などさまざまな花が入り、コーディネートしやすいもの。雀が飛ぶ姿が可愛らしく着姿に表情が出ます。また、鳥の図柄の羽織が古典柄のすっきりした着物に「遊び」をプラス。着物はサイズが大きめなのもおすすめポイント。合わせたのは集花さんのバッグ。椿の花がポップな色合いで刺繍されていて、華やかな印象になります。
〈Ponia-pon〉袷小紋 黄×黒×薔薇の三重奏
77,000円(絹・その他繊維)
〈Ponia-pon〉染め名古屋帯
39,600円
黄色と黒の妖しげな矢羽根に薔薇柄が染められた大人っぽい着物に、赤地に色とりどりの薔薇が染められた名古屋帯を合わせました。華やかな柄の着物には引き算ではなく、強めの柄の帯を合わせるのがおすすめ。また、柄の相性も考えてコーディネートしましょう。薔薇やチューリップなどで和洋ミックスっぽい装いにするか、ニッポンらしい柄で統一するか…。自分なりの物語を作っても楽しいと思います。
〈Ponia-pon〉袷小紋 菊柄着物
33,000円(絹・その他繊維)
〈C.H.O.K.O×Rui〉名古屋帯「Stella Sound」
66,000円(絹100%)
〈C.H.O.K.O〉帯揚げ「Squirrel」
6,820円(ポリエステル100%)
〈C.H.O.K.O〉飾り付き帯締め「RingRing」
9,900円
大正ロマンのモダンな着物にオリジナルの帯と小物をコーディネートしました。現代物の発色と時代を経た色の表情を合わせるとうまくひとつにまとまります。また、蠱惑的な感じの花柄の着物にダークな印象の帯を合わせてロマンティックを強調。蝶々結びにした飾り付きの帯締めで、一気に現代的で遊びが効いたコーディネートに仕上がります。併せてアクセサリーなども自由に楽しんでいただきたいですね。
CHOKO(キモノblogger&director)
2004年よりbloggerとして着物スタイルを提案発信。同時期にブランドをはじめる。ブランドコンセプトは「SPUNKY KIMONO STYLE」「欲しいのは 心が揺れて跳ねるモノ 身に纏った瞬間 イロを強く放つモノ」。
オンラインで着物や帯を買う場合、最初に目に入るのは自分が好きな色柄です。そのまま、「買物かご」に入れたいところですが、はじめて大正ロマンの着物を買うときは、サイズや素材などをチェックします。とくに気を付けたいのは、サイズ、汚れ・傷みの具合、価格の3つ。80年以上昔の着物ですから、私は傷み具合も値段との兼ね合いで考えています。オンラインの場合は画像やテキストに傷や汚れなども記載されているのでチェックした方がいいと思います。気に入った着物や帯を見つけたら、そのまま購入ボタンを押すのではなく、傷みの箇所を確認し、どんな状態なら気にならないか、再確認してみましょう。汚れ、傷み、サイズ等に完璧を求める場合は、昭和初期の着物より、大正ロマン柄のリメイクなどがおすすめです。私自身はサイズがぴったりな方が楽なのでリメイク柄をよく着ています。
昭和初期の着物は現代の着物より身丈(着物の長さ)の短いものが多く、長さは必ずチェックしたいところ。私が教えてもらったのは「身丈は身長マイナス10cmまで」。この長さがあれば、おはしょりをつくって着ることができます。身長160cmなら身丈150cmあれば OKです。ただ、胸の大きな方などは少し長めの方が着やすいので、身長マイナス5cmあたりで探してください。
身丈が足りても、身幅がせまいと着やすくはないんです。サイズ表に前幅23cm、後幅28cm と書かれているものはヒップサイズ90~92cmでぴったりです。前幅、後幅もこの数字を目安に見てください。身丈は直せませんが、身幅はある程度狭くすることも、広げることも可能。将来的には仕立て屋さんに直してもらってもいいでしょう。
短めでも気にならない方もいれば、たっぷりほしい方もいるのが裄(ゆき)。昭和初期の着物の場合、裄の目安は身長160cmで約63cm。小柄な方はそれより短くても大丈夫ですし、背の高い方はもう少し長さが必要になります。ただ、着付けの工夫である程度は対応できますし、肩幅と袖幅の生地は縫込みがあるので、仕立て屋さんで裄出しを依頼する人も多いようです。
腕を横に広げ、肩の高さから10度ほど下ろし、裄を測ります。測る位置は、首後ろのグリグリから手首のグリグリまで。
半衿はたっぷり見せるのが好きです。衿が詰まっていない方がすっきり見えるし、着物の裄が短くても大丈夫だし。
昭和初期の帯は現代の帯より短めです。名古屋帯も全長320cm前後のものも多く、一重太鼓を結んだときに「手」が足りない、お太鼓の柄、前帯の柄が出ないというものもあります。また、昼夜帯や丸帯は柄が逆さについた「引き抜き」仕様の柄付けもあり、初心者がオンラインで帯を選ぶのはハードルが高いような気がします。初めて大正ロマンの帯を買う方には仕立て直し済みの帯がおすすめです。今回のオンラインストアにはそんな方が利用しやすい、仕立て直し済みの帯もたくさん用意されています。
袋帯のような形をして、裏表違う生地で仕立ててあるのが昼夜帯。普段着にもぴったりで、帯を体に巻くとき、幅を調節できるので、おすすめです。私は背が高いのでちょっと幅広めに結ぶのが好き。
大正ロマン着物の布地は、見ているだけで楽しくなります。とても着物地とは思えない薔薇、チューリップ、小鳥などの柄に心をわしづかみにされます。ロマデパには、古くて傷んだ着物をひと手間かけて素敵な雑貨にリメイクするプロも参加しています。毎度ロマデパに参加している集花さんは、着物地を素敵なバッグに変える達人で「大正から昭和初期の着物地を見ていると、つくりたいものがどんどん浮かんできます」と言います。今回ゲスト参加のハセガワエミさんは、カルトナージュ作家。布とボール紙とボンドで、いろいろな形の箱を製作されます。昨年には、書籍『アンティーク着物地でつくるかわいい布箱&雑貨』を〈Ponia-pon〉の大野らふさんと出版。和と洋の融合に、楽しみながら取り組んでいらっしゃいます。
<ハセガワエミ>カルトナージュ アクセサリーケース
22,000円(外側:絹、内側:綿・ボール紙)
<集花>鳥尽くしのがま口バッグ
33,000円
大正ロマン百貨店 「春爛漫」- 草の輝くとき 花美しく咲くとき-
会期:2021年2月3日(水)~2021年2月9日(火)
会場:伊勢丹新宿店 本館7階 呉服
【お買物に関するお願い事項】
<各初日の販売方法について>
一部商品は人気が集中するため、初日に抽選販売とさせていただきます。詳しくはこちらをご覧ください。
※価格はすべて税込です。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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