書と融合し広がる、優雅な火の鳥の舞い
紫舟「ガラウェイ」

書と融合し広がる、優雅な火の鳥の舞い 紫舟「ガラウェイ」のメインビジュアル

日本の伝統文化である「書」を、絵・彫刻・メディアアートへと昇華させ、現代美術シーンで注目を浴びるアーティスト・紫舟氏による、優雅な火の鳥の舞いを描いた版画アート「ガラウェイ」をご紹介します。

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    紫舟「ガラウェイ」彩美版®美術複製画
    技法:彩美版®、シルクスクリーン併用
    制作数:150部
    イメージサイズ:約 30.4×65.2cm
    額サイズ:約 39.5×74.2cm
    価格:275,000円

紫舟「ガラウェイ」彩美版®美術複製画のご案内

※共同印刷株式会社発行のパンフレットより

「ノック・ガラウェイ」という名の火の鳥

幼少の頃より鳥を描き続けてきたという紫舟氏。その過程は火の鳥を描くためであったと回想しています。紫舟氏が火の鳥と出会ったのは約8年前。南アジアで釈迦の教えの学びを深めていく中で、これを見たという人物に出会ったことがきっかけとなり、その姿を描き求めてきました。信仰の象徴や想像上の生き物というのは、その国の持つ歴史的背景や思想、文化に大きく影響を受けるもので、それは人によっても見え方が異なると語る紫舟氏。「ノック・ガラウェイ(=ガラウェイ)」と名付け、描き続けている大切なモチーフには、作家のその時の精神性や信仰心が反映されています。

鮮やかでダイナミックな大作「ガラウェイ」

本作「ガラウェイ」は、横に大きく羽を広げたダイナミックな構図と鮮やかな色彩が目を引く、六曲一隻屏風を原画としています。紫舟氏が描く火の鳥は比較的正方形の構図の作品が多い中、今回の「ガラウェイ」では「美しい羽根を持つ火の鳥の優雅な舞を描きたい」という意図から横の構図が採用されています。また書画作品の場合、紫舟氏の最大の特徴でもある書は、絵の中に造形として加わることで作品そのものにより強い存在感を与える要素となりますが、本作品では書にグラフィティ(落書き)の要素を加えることで、鳥が飛ぶ臨場感や羽ばたきのスピード感といった勢いが作品にもたらされています。

作品に注ぐ想い

伝統的な書の域を超え、絵画や彫刻、メディアアートなどさまざまな形で「文字」の新たな価値観の創造を続け、日本の伝統文化を国内外に発信し続けている紫舟氏。文字そのものに感情や理を感じさせるかのような力を放つその作品は、多くの人の心をつかんで離しません。紫舟氏は「作品を飾ってくださる人を、善なる方向へ導く力を作品が持てるように、日ごろから生活を節制し、口にするものを制限し、高い集中力で制作するようにしています。」と語ります。そうした作家の日々のたゆまぬ研鑽と、作品に触れる人々を想い、より豊かな方向へ導こうとする願いを反映し、観る者の心を動かす唯一無二の作品は創り出されています。
この度の版画「ガラウェイ」は、作品が持つダイナミックな美しさに加え、作品に込められた作家の願いやパワーが版画を通して観る方に届くよう、試作を繰り返し原画の魅力を最大限に生かす印刷表現と額装を追求しました。作家のサインとエディジョンナンバーの入った限定150部の貴重な作品をぜひお手元でご賞玩ください。

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作品解説
茂木 健一郎氏(脳科学者)

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「ガラウェイ」は、魂の躍動

人間の脳にとって、言葉はお互いに、そして世界と行き交うための芯である。紫舟さんは、その言葉の芸術において、書家として世界的な仕事をされてきた。(中略)
言葉は、私たち人間のコミュニケーションの媒介であり、意味を伝えるメディアであると同時に、美しさの礎でもある。そして、美しさとは、それに接する者の魂が震撼することだ。
紫舟さんの「ガラウェイ」は、まさに見る者の魂をその根底から揺るがせて、遠い世界に運んでいってくれる。(中略)
以前、紫舟さんが一つの作品を仕上げる様を間近で見たことがある。現代美術の文脈で言えば、アクション・ペインティング。紫舟さんの身体が、腕が、手が、自由自在に動いて紙の上にイメージが定着していく様子は、一つの奇跡を見ているかのようだった。
「ガラウェイ」のような作品を身近に置いて毎日眺めていると、きっとその人の人生は深いところから変わっていくのだろう。私たちが生きているということのミステリーは、おそらくは解き明かせない。ただ、その謎のまわりをぐるぐると飛ぶことはできる。「ガラウェイ」に寄り添った人生は、この世界という大空を天翔る、魂の躍動に満ちたものになるに違いない。
(付属解説書より抜粋)

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彩美版®とは

「彩美版®」は共同印刷株式会社の登録商標です。長年の経験により培われた画像処理技術を元に、厳選された素材に高精度デジタルプリントを施し、画材の質感と豊かな色調を再現した共同印刷の美術複製画です。本作品ではさらに一枚一枚に職人の手刷りによるシルクスクリーンを施すことで、作家の豊かな色彩や筆遣いといった原画の持つ鼓動までも表現しています。
半世紀以上にわたり複製美術品の制作を続ける共同印刷の「彩美版®」は、業界屈指のブランドとして、多くの美術愛好家に支持されており、美術関係者からも高い評価を得ています。

作家直筆のサインとエディションナンバー、落款が版画内に入ります

作品本紙の中には、作家本人によるサインとエディションナンバーが記され、印章が押印されます。また、額裏の奥付シールには、共同印刷株式会社が開発したセキュリティーシールが貼付けされ、お手持ちのスマートフォンなどでフラッシュをたいて撮影すると、作品が共同印刷(KP)の発行する真正な版画作品であることを判定することができます。

※奥付シール・解説書の表記は、初版発行当時のものを使用しています。

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    シルバーの切廻し箔のマットに浮き出し額を合わせ、アクリルボックスをかぶせた仕様です。

    ※アクリルボックスは製造上、アクリル接合部分に多少の気泡が入る場合がございますので予めご了承願います。また、安全性の面から、ボックスのコーナー部分はカットしています。
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    紫舟「ガラウェイ」彩美版®美術複製画 仕様体裁
    技法:彩美版®シルクスクリーン併用
    制作数:150部
    額縁:アクリルボックス額、切り廻し箔、銀仕上げ木加工マット(MDF材)、タトウ箱入り(日本製)
    イメージサイズ:約 30.4×65.2cm
    額サイズ:約 39.5×74.2×厚さ4.3cm
    重さ:約3.0kg
    監修:紫舟氏
    解説:茂木 健一郎氏(脳科学者)
    原画所蔵:作家蔵
    証明:画面に作家直筆サイン・限定番号・印章入り、額裏にはセキュリティーシール付き作品奥付シールを貼付
  • 紫舟氏のプロフィール画像

紫舟 SISYU
6歳より書を始め、奈良で3年間研鑽を積む。
フランス・ルーヴル美術館地下会場でのフランス国民美術協会展にて、書画で「金賞」、彫刻で「最高位金賞」を日本人初のダブル受賞(2014年)。同展にて「主賓招待アーティスト」に選出され大規模展を開催。日本人では横山大観以来の快挙となる(2015年)。
主な作品提供先にNHK大河ドラマ『龍馬伝』、NHK美術番組『美の壺』、伊勢神宮第62回式年遷宮『祝御遷宮』、春日大社『祝御造替』、明治神宮『明治神宮鎮座百年祭』など。
日本の伝統文化である「書」を、絵、彫刻、メディアアートへと昇華させ、文字に内包される感情や理を引き出す。その作品は唯一無二の現代アートであり、日本の思想や文化を世界に発信している。