みずみずしい色彩で華やかな風景を描く
イーダ・ヴァリッキオ 花の版画アート特集

色とりどりの花々やイングリッシュガーデンを色彩豊かに描き続けた、女性印象派画家イーダ・ヴァリッキオ氏の版画アートをご紹介します。

1923年トルコのイズミールに生まれたイーダ氏は、イタリアの著名な美術作家の一人、オスカー・サッコロッティ氏に絵画を学び、イタリアで芸術活動を始めました。
その後、1967年にサンフランシスコに移住して活動の幅を広げ、1979年イタリアンプレス誌に“アメリカで最も成功したイタリア人画家”として紹介されてからは、アメリカ合衆国ワシントンDC200年祭芸術展の招待作家選出や、ユニセフ(国際連合児童基金)のポストカードに採用されるなど、2018年11月に天寿を全うするまでの間、数多くの作品を世に送りだしました。

彼女の作品は、庭園風景や花々が描かれていますが、そこには色彩への愛情がいっぱい詰まっていて、生きる喜びに満ちあふれています。
みずみずしい色彩と柔らかな雰囲気で表現されたイーダ氏の版画アートを、ぜひお手元でお楽しみください。

「ジョイア ジャルディーノ(庭の喜び)」と題されたこの作品は、印象派画家イーダ・ヴァリッキオの自然への愛、イングリッシュガーデンとそこに咲く花々への想いが描かれています。花を育てる喜び、庭を眺める喜び、そして庭は屋外に在るリビングルームのようなもの。あたかも自然のように造られたイングリッシュガーデン。そこには家族や親しい友だちと一緒に美しい花々を楽しみ、語り合い、絆を深めた幸せな時間があります。

※本作品は、2021年に画家の画業70周年の記念作品として描かれ、また画家の94歳にちなんで、限定刷数94部のミクストメディア技法にて制作された作品です。

「庭は屋外にあるリビングルームのようなもの。白いベンチは私たちの(あなた達の)招待席。家族や友達が集い語り合い、絆を深め、憩いのひと時を楽しんでください」と言うイーダの思いを込めて、2017年画業70周年の記念に94部限定で作成された作品です。

西部開拓史の名残りカリフォルニア州セバストポルにあるイングリッシュガーデン。数えきれないほど何度も描いたイーダお気に入りのガーデンコーナーの風景です。

画家が移り住んだ花と緑のワインカントリーであるカリフォルニア州サンタローサは、“聖なるバラ”と称される通り、春には至る所にバラが溢れるとてもチャーミングな町です。西部開拓史の名残あるロマンティックな「春の庭」が描かれています。“心はいつも春のように朗らかに・・・”イーダの言葉です。

春の庭に咲くパステルカラーの花々。そっと摘むとそこには優しくほんわかした春の香りが残ります。“いつも心はあたたかい春のように優しくありたいと・・・”イーダの言葉です。

Eda VARRICCHIO/イーダ・ヴァリッキオ(1923－2018年)

1923年 生まれ。
1947年 トリノ(イタリア)にて初個展開催。
1972年 カリフォルニア・ワインカントリーにイーダズ・ギャラリーをオープン。花とイングリッシュガーデンを描き、ユニセフ(国際連合児童基金)のグリーティングカードを描くなど世界でも広く親しまれている。
2018年 サンタローサ(アメリカ合衆国)にて逝去。

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