

1960年代、グラフィック・デザイナー、イラストレーターとして活動を開始して以来、常に斬新なテーマと表現による作品を発表し続け、日本の現代アート界を代表する作家・横尾忠則氏。
2021年7月から約3か月にわたり、東京都現代美術館で大規模な個展が開かれるなど、現在最も注目される現代美術家の一人です。
今回は、横尾氏が東洲斎写楽の役者絵から着想を得、日本古来の伝統木版画浮世絵の技法を駆使し制作された木版画作品<摺れ摺れ草シリーズ>をご紹介いたします。
※タイトルである「摺れ摺れ草」は、摺(刷)りのズレと吉田兼好の「徒然草」を捩(もじ)っています。
横尾氏は、2014 年12 月 に東京文化会館で上演された花柳壽輔の舞台にて美術を担当し、写楽の役者絵をもとに制作したスライドを上映しました。今回ご紹介する<摺れ摺れ草シリーズ>は、それをさらに発展させ、木版画としてあらためて制作したものです。
本来、版画の制作工程において「ズレ」はあってはならないものですが、今回、横尾氏はその「ズレ」をあえて大胆に強調し、色彩においても不調和を生み出すことで画面を構成しています。
浮世絵は江戸時代、大量生産作業的な作品でありながら、現代においては一つの芸術作品として確立されています。
それが新たに再構築され複製された本作品は一つのスタイルにとらわれることなく制作を続けてきた横尾忠則氏の広い視野が垣間見られる作品です。
横尾忠則「摺れ摺れ草-初代中山富三郎の松下造酒之進娘宮ぎの」
限定:100部
イメージサイズ:約 縦38.7×横25.0㎝
額サイズ:約 縦62.3×横47.1㎝
制作年:2021年
版数:29版38度摺り
紙種:越前生漉奉書(紙漉:重要無形文化財保持者(人間国宝)・九代目岩野市兵衛)
サイン:直筆鉛筆サイン・印
額付
横尾忠則「摺れ摺れ草-二代目沢村淀五郎の川蓮法眼と初代板東善次の鬼佐渡坊」
限定:100部
イメージサイズ:約 縦38.7×横24.8㎝
額サイズ:約 縦62.3×横47.1㎝
制作年:2021 年
版数:22 版29 度摺り
紙種:越前生漉奉書(紙漉:重要無形文化財保持者(人間国宝)・九代目岩野市兵衛)
サイン:直筆鉛筆サイン・印
額付
横尾忠則「摺れ摺れ草-八代目森田勘弥の駕かき鶯の次郎作」
限定:100部
イメージサイズ:約 縦38.5×横24.1㎝
額サイズ:約 縦62.3×横47.1㎝
制作年:2021年
版数:19版33度摺り
紙種:越前生漉奉書(紙漉:重要無形文化財保持者(人間国宝)・九代目岩野市兵衛)
サイン:直筆鉛筆サイン・印
額付
横尾忠則「摺れ摺れ草-三代目坂田半五郎の藤川水右衛門」
限定:100部
イメージサイズ:約 縦38.5×横25.5㎝
額サイズ:約 縦62.3×横47.1㎝
制作年:2021 年
版数:17 版22 度摺り
紙種:越前生漉奉書(紙漉:重要無形文化財保持者(人間国宝)・九代目岩野市兵衛)
サイン:直筆鉛筆サイン・印
額付
※価格はすべて税込です。
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