1. ＜天童木工＞とは

山形県天童市に本社工場を置く1940年創業の家具ブランド。
戦後間もない頃から家具における「デザイン」に価値を見出し、丹下 健三や剣持 勇、柳 宗理といった日本を代表する建築家やデザイナーと共に多くの協働を重ねてきました。
良質な家具の量産を可能にする技術として誕生した成形合板を日本でいち早く実用化させたブランドでもあり、薄くても強度を保てる成形合板は、無垢材には出せない薄さや曲面を持つフォルムを可能にします。
その実績は一般家庭・企業・中央官庁など多岐に渡り、熟練の職人技と豊かなデザインは確かな品質と快適な暮らしを届けています。

2. SHAPE OF TENDO かたちにする。

震えるほどの感動。
沸き立つ好奇心。
どこまでも自由な愛。
挑む情熱。
弱さも包みこむ優しさ。

天童木工が形にしてきたのは、
かたちのないものでした。

次なる名作はもう誰かの胸の中に。
4人の表現者たちの想いを、
新たにかたちにする試みがはじまっています。

3. 企画のはじまり

「SHAPE OF TENDO かたちにする。」は、＜天童木工＞と伊勢丹が共に創った企画で、オーダーメイドの家具を主役に据えたものです。
今回、企画立ち上げから関わっていただいている、ジャーナリストの川島 蓉子さんに企画の始まりから、クリエイターのインタビューまで一連のレポートとして書いていただきます。

ことの発端は一年ほど前、「お客さまの欲しいをかたちにするユニークな企画をやろう」と両者が意気投合したことでした。＜天童木工＞と伊勢丹をつないだのは、以前から＜天童木工＞の大ファンであるクリエイティブディレクターの南木 隆助さん。

「日本が誇る名作チェアを生むブランドだけに、もっと多くの方に知ってもらいたいと考えたのです」(南木さん)。
一方、伊勢丹の新井 拓郎バイヤーは、「ブランドの持つ、本質的な価値を世の中に伝えたい」。
＜天童木工＞の広報兼プロデューサーである加藤 直樹さんは、「どんな提案もかたちにしたい。
＜天童木工＞のデザインの力が試される機会」と、三者が相思相愛の関係に──

作り手としての＜天童木工＞、伝え手としての伊勢丹、全体をつなぐ南木さんが、「日本を代表する家具ブランドのひとつである＜天童木工＞の思いを伝え、お客さまが共感したり暮らしに取り入れてくださったら」という意図を込め、企画の実現に向けて動き出したのです。

熱い話し合いを重ねた結果、＜天童木工＞を愛してやまないクリエイターが、＜天童木工＞のデザイナーと組んでオーダー家具を作り、期間限定で紹介するイベントをやってみようということになりました。

4. 新たな挑戦

1940年に創業し、80年以上の歴史を持つ＜天童木工＞は、上質な家具の量産を可能にする「成形合板」の技術力で、国内外から高い評価を得てきました。
柳 宗理の手による「バタフライスツール」をはじめ、世界的な建築家やデザイナーの依頼を受け、“思い”をかたちにしてきたのです。

それを今回はクリエイターの方々とやってみることに──
＜天童木工＞のファンであり、さまざまな分野で活躍している4名のクリエイターへの依頼から、プロジェクトはスタートしました。

5. 表現者たちの想い

クリエイターの方々が、「ユニークな企画」、「そんなことができるなら嬉しい」と積極的な反応を示してくれたのは、嬉しい驚きでもありました。

ただ、そこからのプロセスは容易ではありませんでした。
クリエイターが「こんなものが欲しい」をリクエストし、それを受けて作っていったのです。
受け手となったのは、＜天童木工＞のチーフデザイナーの松橋 孝之さんでしたが、クリエイターの要望は幅も奥行きもさまざま。

色やかたちに止まらず、「こんな風に使いたい」「暮らしにこう取り入れたい」といった細かな要望を汲み取りながら、スケッチやサンプルを作ってやり取りし、細かい修正を重ねていく。

山形にある本社工場に足を運んでもらい、製作現場を見て体感してもらう工程も踏みました。
実現が容易ではないアイデアも数多くありましたが、＜天童木工＞が長年にわたって培ってきた知恵と技術を総動員し、一つひとつ解決していったのです。

「使い手と直にやりとりするプロセスに確かな手応えがあり、大きなやりがいになりました」(＜天童木工＞チーフデザイナー 松橋さん)。

6. かたちにする試み

「SHAPE OF TENDO かたちにする。」は、クリエイターの発想をもとに、南木さん、＜天童木工＞、伊勢丹が一体となり、皆が「創る喜びと使う喜び」を分かち合えた、幸福なプロジェクト。

これを機会に、オリジナルの家具を創ってみたいというお客さまが出てきたら、それもまた嬉しいできごと。
チームメンバーも、このプロジェクトの未来に向け、夢を広げているところです。

文：川島 蓉子

7. 本企画の参加クリエイターについて

清永 浩文/クリエイティブディレクター

山口 一郎/サカナクション (ミュージシャン)

かしゆか/Perfume (ミュージシャン)

加藤 順子/歯科医師・クリエイティブディレクター

8. 会場限定スペシャルアイテム

福岡市美術館で開催された『ADAPTATION - KYNE』のために製作されたアートピース(非売品)の特別展示・販売が決定。

今年、福岡市美術館で開催されたKYNE氏の大規模個展『ADAPTATION - KYNE』は、大盛況で6月末に幕を閉じました。
会場デザインは、二俣 公一氏率いるスタジオ「ケース・リアル」が担当。
会場の中にはさまざまなアート作品が展示され、その中には二俣氏がデザインした＜天童木工＞の家具“SAND”にKYNE氏がハンドペイントを施したベンチも配置され、大きな話題を集めました。

“SAND”は二俣氏によるデザインで、パーツの組み合わせによってさまざまなスタイルに展開できるユニークな構成は「エルデコインターナショナルデザインアワード(EDIDA)2022」のシーティング部門にノミネートされるなど、国内外でも多くの評価を受けています。

今回伊勢丹新宿店 本館1階 ザ・ステージで特別展示販売されるベンチとテーブルを連結させた2連仕様は、通常のラインナップにはなく、『ADAPTATION - KYNE』の開催に合わせ特別に製作されたものです。
このアート作品は、それ自体がアート作品でありながら、他の作品を鑑賞するためのユニークピースにもなっていて、製作過程において画材・木部・コーティングの相性などさまざまな検証が行われ、＜天童木工＞とKYNE氏、二俣氏の間で幾度ものやり取りが重ねられました。

KYNE氏には、ペイントを定着しやすくするために特別に塗装・サンディング加工されたパーツが提供されました。そこへKYNE氏がハンドペイントを施し、その上からさらに塗装をかけてパーツを組み立てることで、アート作品でありながら実際の使用に耐えうる製品が誕生しました。

こちらの作品は、本来展示用(非売品)として製作をされたものでしたが、クリエイターとの協働という「Shape of Tendo」のコンセプトに根ざしたアイテムの一つとして、KYNE氏と＜天童木工＞のリレーションシップのもと今回特別に展示・販売が決定いたしました。

【会場限定アイテムの購入について】
ご購入希望のお客さまは、期間中、会場にてご案内いたします専用の抽選サイトより、お申込みください。

お申し込み期間：2024年8月7日(水)～8月13日(火)

※価格や抽選に関する詳細は、会場にてお問い合わせください。
※こちらの作品は、店頭にご来店のお客さま限定の抽選販売となります。
お電話でのご注文や、事前のお問い合わせはご容赦いただきますようお願いいたします。

KYNE

9. 店頭販売のご案内

本企画限定コラボレーションアイテム
＜museum of daily/ミュージアムオブデイリー＞
オフィシャルコラボレーションTシャツ

10. 三越伊勢丹オンラインストア 販売のご案内

ご購入に関する注意事項

お支払い時期、方法について
お支払いには、エムアイカード プラス(伊勢丹アイカード・三越 Ｍ CARD・MICARDを含む)、各社クレジットカードをご利用いただけます。
クレジットカードの決済日は、ご注文当日、もしくは翌日～数日後の日付となります。
詳しくは、こちらをご確認ください。

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※エムアイカードは、「エムアイカード プラス」「三越 M CARD」「伊勢丹アイカード」「MICARD」等の総称です。